学ぶこと
今野喜晴(早大教授)
            
認知心理学の立場からしても「学習とは公共的(定型的)知識に個人的な意味づけをすることである。公共的知識についての自分自身の理解を深めること、それが学習である」(ウェスト/パインズ『認知構造と概念転換』)と主張される。
これは、子ども一人ひとりが「外から与えられたものを、ちがった感覚として、ちがった仕方で何かひとつのものとしてつかむ」(湯川秀樹『同定の理論』)とする学習観にも通じよう。
そしてまた、公共的・定型的知識についての「それぞれの仕方で意味づけ、すなわち理解し、それによって文化に直接的に規定されなくなり、ある意味ではそれを超えることができ」(波多野誼余夫「文化と認知」『思考・知能・言語』)“自分なりの文化”(個性)を身につけることにも通じよう。
 
教育展望 
'95 6月号 P.14


SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送