【全日本電子楽器教育研究会シンポ】
2002/8/6
来賓挨拶より
ローレンス・M・マクガレル
(エリザベト音大学長)

 現在、私たちは「産業の世紀」を背景に、「情報技術」の発展がますます際立つ21世紀に乗り出しています。
「ケータイ」「メール」「CD−R」「DVD」「デジタル放送」など、ここ数年間急速に普及している多くの情報技術を当たり前のように使用していますが、私たちの生活の中で起こりつつある、この大きな変化の意味を充分に捉えているでしょうか。
情報の収集と処理がますます簡単になり、またそれが様々な利便をもたらしてくれることは、私たちの日頃の経験からも明らかです。
しかし、限りなく増えていく可能性の中で、どう行動を起こせばいいのかということになると、
情報がいくら豊富でも、それだけでは私たちはより良い選択ができません。
このことに関しては、音楽を作るという営みも全く同じです。
「情報」と「知識」の違いは、旅をする場合にたとえることができます。
情報は「今現在どこにいるか」を教えてくれます。
それに対して、知識は「どこに向かって行くべきか」を捉えさせてくれます。
情報がどんなに豊富でも、また情報処理の技術がどんなに優れていても、進むべき路は判断できない、ということです。
この話を「音楽作り」の場合に置き換えてみると、情報技術と音楽教育について多くの示唆を受けることができます。


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